SEKAI NO OWARIが語った殺処分ゼロプロジェクト「ブレーメン」への想いとは

11月19日に幕張メッセで開催されたブレーメンパーク。そのステージ上でSEKAI NO OWARIのメンバーによるトークセッションが行われ、本イベントの主催であり自らが立ち上げた動物殺処分ゼロプロジェクト「ブレーメン」への想いが語られた。

トークセッションは録音禁止だったため、その一部を抜粋する形で紹介したい。

デビューしたての頃は自分たちのことで精一杯でできなかった(Nakajin)

トークセッションの話題はブレーメン設立の背景についてから始まった。ブレーメンはFukaseが幼少の頃に殺処分という社会問題を知り、いつか何かしたかったという想いにメンバーが共感し始まった。「デビューしたての頃は自分たちのことで精一杯でできなかった。誰かに手を差し伸べることができるくらい、力を蓄えられたから始められた」「むしろここにたどり着くまで時間がかかってしまった」とNakajinとFukaseは言う。


ブレーメンを立ち上げたことでメンバー本人だけではなく、周りにも影響があったようだ。「自分自身も意識するようになり里親活動のツイートとかが目に映るようになった」「友達や親戚が私たちの活動を知り、それをきっかけにこういう問題を知ったと連絡をもらいました」とDJ LOVEとSaoriは語った。


アコースティックライブにしたのはチャリティーのため(Saori)

これまでブレーメンはチャリティーライブなど様々な活動をしてきたが、ライブの仕方やファンの反響も彼らの通常のライブとは異なっていたようだ。

チャリティーライブは全編アコースティックな演奏で行われたが、その意図は「チャリティーを目的に行うので、機材が多いと経費がかさんでしまうから」とのこと。その結果全曲リアレンジする必要があり「僕たちにとっては大変なライブだった。DJ LOVEさんがDJじゃなくパーカッションになっちゃってた(笑)」と通常のライブとは異なる大変さもあったようだ。一方で機材が少ない分地方も回りやすく、今まで行けなかったところにも行けたから私たちも楽しくできたと振り返っていた。

ファンの反響も「ボランティアに参加してきた」や「家族と保護犬猫を新しい家族に迎えようと話し合った」という声が聞こえてきており、メンバーにとっても活動の意義を肌で感じられるようになってきているようだ。

ふれあいの場所でありたいと思い「パーク」と名付けた(Fukase)

次に今回の大譲渡会の企画を聞いた時のメンバーの反応について話が及んだ。当初大規模な譲渡会のイメージが持てず、まずは何を成し遂げれば成功と呼べるのかを考えたと言う。「パーク」と名付けたFukaseはその意図を「ふれあいの場所であり、皆さんが集まれる場所になりたい。そういう場所が作れれば成功なんじゃないかなと思い「パーク」と名付けました」と語った。


また大譲渡会という規模について、10頭くらいの小規模な譲渡会しか見たことがなかったSaoriは「最初は戸惑ったものの、小規模な譲渡会は興味本位で見ていいのかと遠慮してしまうけど、大規模であれば少し興味があるくらいでも参加しやすくていいのではと思った」とプラスの面を見出せたようだ。

家族で話し合ってもらえるようなことを定期的にやっていきたい(DJ LOVE)

これからのブレーメンの活動をどう考えているかという質問に対し、メンバーが口を揃えて語ったのは「続けること」と「形にすること」だった。形にすることでいつでも誰とでも分かち合えるものにし、続けていくことで殺処分について考えるきっかけを作り続けたいという思いをメンバーそれぞれが語り、「家族で話し合ってもらえるようなイベントを定期的にやっていきたい」と、きっかけ作りの場としてのこだわりをDJ LOVEは語った。

全ての人の背中を押す団体になりたい(Fukase)

ブレーメンがこれから目指す姿についてFukaseは「みんなで協力していけたらなと思っています。ブレーメンを立ち上げる時に誰かを否定する団体にはなりたくないと思っていて、全ての人の背中を押す団体になりたいと思ってます。続けていっても変わらずそうありたい」と設立時からの変わらない想いを語った。

非常に彼ららしくもあり、現在の動物愛護・福祉における状況をよく理解していることを彷彿とさせるとても印象深い発言だった。


トークセッションの最後には会場へ「主役は向こう側(譲渡会)なのでトークセッションが終わり次第、主役の方に戻っていってくださいね」と譲渡会という主目的を改めて伝えて、トークセッションは拍手喝采の中幕を閉じた。

※文章の構成上、トークセッションの流れとは一部異なる部分がございます。

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