自分が飼っている犬や猫を捨てる。犬猫を飼ったことがある人の多くは信じられないと思うかもしれませんが、毎年多くの捨て犬猫が発生しています。
今回犬猫さがしでは11月に環境省より発表された平成29年度の「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」をもとに、各都道府県別に飼い主が捨てた犬猫の数を集計しランキングを作成しました。
ご自身が住んでいる都道府県に飼い主による捨て犬猫がどれだけいるのかチェックしてみてください。
引取り全体における飼い主からの引取り割合
今回ランキングの対象となるのは「飼い主からの引取り」です。
つまり、飼い主であると判別がついた状態で引取った数を対象としており、引取り全体の約15%でしかない点、実際は「所有者不明の引取り」の中にも飼い主が捨てた犬猫がいると推測されますが、今回は対象としていない点を予めご留意ください。
それでは早速飼い主からの引取り数(犬猫合計)を都道府県別のランキングで確認します。
都道府県別の飼い主からの引取り数(犬猫合計)
下のランキング表が都道府県別に集計した飼い主からの引取り、つまり飼い主が捨てた犬猫の数と、前年度比、前年度のランキング順位です。
飼い主から捨てられた犬猫の数が最も多いのは前年度と変わらず北海道で、続いて新潟県・鹿児島県・福島県となり上位の順位は前年と変わらない結果となりました。
ここでランキング以外に注目いただきたい点は全国合計が前年と比較してもほとんど減っておらず、上位の都道府県を中心に増えている地域もある点です。殺処分数は年々減っているが飼い主から捨てられる犬猫の数はほとんど減っていないことがわかります。
都道府県別の捨て犬猫の数と人口の比較
各都道府県の飼い主からの捨て犬猫の絶対数は前述の通りですが、次に各都道府県の人口と比較しました。1匹あたりの捨て犬猫に対して人口はどれだけいるか、つまり「平均すると人口○○人に1人が犬猫1匹を捨てているという推測値ランキング」となります。実際は特定の世帯や人が複数の犬猫を捨てている事も考えられるためあくまで参考値であることは予めご留意ください。
飼い主による捨て犬猫1匹あたりの人口が少ない(=捨てる人の割合が高い)順に都道府県別ランキングすると、1位が鹿児島県となり2位以降は福島県・新潟県・長崎県となりました。捨て犬猫の数が最も多かった北海道は人口が多いため順位を下げていますが、それ以外の上位は概ね「都道府県別の飼い主からの引取り数」に近しい結果となりました。都心部は人口が多いため当然の結果かもしれませんが、上位は地方が多くなっています。
全国平均では約8,000人に1人が犬猫を1匹捨てているという結果に対し、上位は約2,000人に1人の割合で犬猫を1匹捨てている計算になります。上位の都道府県は終生飼養に対する意識が低い人が割合的に多いといえます。
それでは次に捨て犬と捨て猫それぞれの都道府県別ランキングと、実際に捨てられた犬猫がどんな子たちなのかを確認します。
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