名古屋市のふるさと納税を活用した取り組みなど、自治体による殺処分対策が徐々に活発化しています。今度は福岡市が新たな取り組みを発表しました。
福岡市は来年度より犬猫の殺処分ゼロに向けて、一定の基準を満たすペットショップを「認定」とする「犬猫パートナーシップ制度」を導入することを明らかにしました。
主な認定基準は以下のとおり。
2. マイクロチップを装着した犬猫のみを販売
3. 販売時に飼い主となる人に次のことを誓約してもらうこと
①終生飼育すること
②万一飼えなくなった際は、必ず新たな飼い主を探すこと
③飼育可能な住宅に居住していること
4. 犬猫の生年月日の表示に加え、50日齢となった日を併記すること
5. 販売前に、適正飼育や飼い主の責務についての講習を実施すること
譲渡会について知ってもらう機会を増やすことで
保護犬猫の受け皿を大きくする一方、
マイクロチップの装着や終生飼養の誓約、適正飼育の講習により遺棄による「引き取り」を減少させることが狙いです。
高島宗一郎福岡市長はこの取り組みについて
ブログで以下のように思いを綴っています。
「犬猫パートナーシップ制度」という新しい制度を作って、協力ペットショップを認定します。
そのココロは
①ペットショップに行く前に譲渡会に来て欲しいということ
②市民の皆さんがペットショップに行く際は、ただ小さくて可愛いうちに売ればいいというお店でなく、人とペットという命を預かる責任をより果たしていただけるペットショップに行って頂きたいということです。(中略)販売店にとっては決して軽いものではありませんが、だからこそこの制度に参加して下さるお店を、福岡市としても推奨していきます。個人的には国として犬猫の生体展示販売自体が基本的に無くなる一里塚になればと思っています。ー高島宗一郎オフィシャルブログより
前進と捉え賞賛の声が多く挙がる一方、生体販売店を「認定」することへの違和感やもっと規制をかけるべきという声も挙がっています。
高島市長も「一里塚」という言葉を用いていることからこの取り組みを途中段階と捉えているようです。
来年度どれだけのペットショップが「認定」されるのか、殺処分減少に効果を発揮するのか、結果が楽しみです。