新しい家族に迎え入れられた元保護猫をご紹介する「今週の保護にゃんこ♪」
第11回は千葉県在住の@gen630mikaさん家のゲンくん、もうすぐ2歳になる男の子です。
約2年前のある日のこと、飼い主さんの自宅前の空き家から鳴き声が聞こえてきたのが始まりでした。最初は何か分からないまま夜になり、雨が降り始めました。時々聞こえてくる鳴き声に、飼い主さんは気になって眠れなかったそうです。
翌朝見に行くと、空き家の草むらに黒い塊が見えました。よく見ると、まだへその緒のついた、目も開いていない、生まれたばかりの子猫だったのです。
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子猫の近くには兄弟猫も母猫もいませんでした。このままではカラスに殺されてしまう―飼い主さんは、たった一匹で放り出されていたこの子猫を絶対に死なせたくないと思い、すぐに自宅に連れて帰りました。
子猫の身体を洗い、動物病院へ連れて行くと、獣医さんに「これは昨日生まれたばかりですね」と言われたそうです。
猫を飼うのが初めてだった飼い主さんは、インターネットで情報を集め、人肌程度に温めたミルクを2時間おきに注射器で与えたり、排泄の刺激をしてやったりして、母猫代わりの育児を続けました。
飼い主さんの家には先住犬のクララちゃんがいて、もともと野良猫を見かけると吠えていたそうで、飼い主さんは心配していました。しかし実際クララちゃんは子猫に対してとても優しく、ペロペロと舐めてあげて、子猫がお腹をすかせて鳴いているとすかさず飼い主さんのところにミルクの時間を知らせに来てくれたそうです。
ゲンくんはそんなクララちゃんのことをお母さんのように慕い、目が開く頃からは一緒に寝るようになり、クララちゃんにいつもついていくようになったそうです。そして、カリカリフードとササミのスナックが大好きな元気な男の子に成長しました。
しかし、悲しいことにクララちゃんは2018年の終わりに亡くなってしまいます。「ゲンは悲しみの底にいた私の心の支えになってくれた」と飼い主さん。「巡り会えてよかった。私の前に現われてくれてありがとう、という気持ちです」
最近、新しく子猫が家族に加わったそうで、ゲンくんは優しいお兄ちゃんになりました。
生まれてすぐに一人ぼっちで鳴いていたけれど、優しい飼い主さんとクララちゃんに愛情いっぱい育てられ、幸せになったゲンくんなのでした!